たくさん飲んだら効き目も増す?
薬にはその効果を得るための適量というものがあります。
飲み薬に限らず、ほとんどの市販薬には年齢や体格、服用時の体調などによるもっとも効果的且つ副作用の心配の無い用量が示されています。
それらの用量は各製薬会社が実験やそれに基づく様々なデータを解析して、安全な範囲で効果のあるものとして定めています。
ですから、服用した薬に期待した程の効果が無いからといって、その用量を超えて服用したとしてもその効果が増すとは限らず、逆に副作用によって体調を損ねる場合もあるのです。
例えば、自分が買った市販の錠剤に適量が1錠と示されていたとして、早く直したいからといって2錠飲んでも効果が倍になるとは限らないという事です。
市販の薬で自分の症状を改善したいと思うのならば、説明書に示された適量を守ることが大切なのです。
薬の種類によっては大量に服用することによって命の危険に係わるような場合もあるのですから...。
適量を守っても期待した効果が得られな場合は、量を増やすのではなく購入した薬局の薬剤師さんや掛かりつけのお医者さんに相談することをお勧めします。
食間っていつ?
薬を服用するタイミングに関して、「"食間"とは食事をしながら服用すること」と思っていたというような話をよく耳にします。
皆さんはそれぞれの意味を正しく理解していますか?
食前は勿論食事の前の事ですが、では食事のどのくらい前でしょう?
そういわれると、ちょっと自信を持って答えられない方もいらっしゃるでしょう。
それぞれの意味はこんな感じになってます。
是非覚えて、正しくお薬を飲みましょう。
食前
だいたい食事を取る30分ぐらい前の事を指します。
胃酸の分泌を促すようなお薬はこのタイミングで飲むようになっています。
食間
食事を終えてからだいたい2時間後ぐらいから次の食事の2時間前ぐらいの間を指します。
胃壁を保護するいわゆる胃薬のようなお薬を飲むのがこのタイミングです。
食後
食事の後30分ぐらいまでのことを言います。
食物と共に腸に送られて吸収されるようなお薬の場合や、飲み忘れを防ぐ目的でもこのタイミングが示されます。
食事が終わったら直ぐに服用するようなお薬の場合"食直後"と示される場合もあります。
就寝前
寝る直前から1時間ぐらい前までのことを言います。
寝ている間に起きる症状を抑えたり、眠気を起こすようなお薬はこのタイミングで服用するようになっています。
時間毎
1時間毎、2時間毎などのように決められた時間間隔で服用します。
効果の切れるぐらいのタイミングで服用して効果を一定に保つ必要があるお薬や、逆に一定時間以上の間隔を開ける必要のある強いお薬や効き目の長いお薬などに示されます。
頓服
症状が出たらその都度服用することを言います。
痛み止めや発作を抑えるお薬などに示されます。
牛乳が良い?
さて、皆さんはお薬を飲む時にお水で飲みますか?それともお茶やジュースで飲みますか?
食後のお薬などは食事の流れでそのままお茶で飲んでしまうという方が多いのではないでしょうか。
薬の味をごまかす為にジュースなどでお薬を飲むという方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、お茶やジュースですとお薬よってはその成分がお茶やジュースに含まれる成分に反応してしまって効果が得られなくなる場合もあります。
また、胃壁を保護する目的から牛乳でお薬を飲む方もいらっしゃるようですが、これもまたお薬の成分によっては効き目が十分でなくなったり、胃での吸収が不十分になったりすることがあります。
胃の弱い方などは、その旨を薬剤師さんやお医者さんにご相談なさって胃壁を保護するお薬も合わせて処方してもらった方が良いでしょう。
では、お薬を飲むのに一番良いのは...、そう、白湯(ぬるま湯)です。
勿論、お水でも構いませんが体温との温度差を考えるとぬるま湯の方が望ましいでしょう。
量はコップ1杯以上を目安にしましょう。
十分な水分と共に服用することによって胃や腸などの内臓への刺激を軽減できますし、お薬が食道などに付着して炎症を起こす様な事を防げます。